米アドビ、ソフト販売「中止」の先にある野望

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2013/5/16 7:00
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ソフト大手の米アドビシステムズが、画像処理ソフト「フォトショップ」など主力ソフトの販売を"中止"する方針を固めた。6月からは月額制で利用料金を徴収する「サブスクリプション型」に移行する。

アドビの決断はトヨタ自動車がある日突然、クルマの販売をやめてレンタカー事業に専念するようなものだ。大胆な方針転換の背景を探った。

インタビューに応じる米アドビシステムズのデービッド・ワドワーニ上級副社長(6日、米ロサンゼルス)

インタビューに応じる米アドビシステムズのデービッド・ワドワーニ上級副社長(6日、米ロサンゼルス)

■主力製品の販売中止をサプライズ発表

6日、アドビは米ロサンゼルスで開発者向け会議「アドビマックス」を開いた。基調講演が始まってから約1時間半。フォトショップなどの新機能を説明し終わると、デービッド・ワドワーニ上級副社長の口から"衝撃"の発言が飛び出した。

「今後も『クリエーティブスイート(CS)』の販売やサポートを継続するが、現時点で機能追加の予定はない」

アドビは2003年にフォトショップや描画ソフト「イラストレーター」などを組み合わせたCSを発売した。CSはデザイン関係者などの間で広く普及し、収益面でも屋台骨を支える「エースで4番」(同社幹部)。ワドワーニ氏は「販売を続ける」というものの開発中止を明言しており、店頭からパッケージソフトが姿を消すのは時間の問題となった。

■クラウドに一本化

同社では、12年からはクラウドコンピューティングの利用を前提とした「クリエーティブクラウド(CC)」を販売している。6月にCCの改良版を発売するのを機に、今後はこちらへ一本化する方針だ。ワドワーニ氏は基調講演のなかで「事業の焦点を絞る。新機能や今後の改良はCCのみを通じて提供していく」と説明した。

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