2019年9月17日(火)

IT長者が担う寄付経済 「品の良い富豪」とは

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2013/5/9 7:00
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毎年春先になると、世界の長者番付がメディアをにぎわす。米国でも3月にはフォーブスで"The World's Billionare(世界の億万長者)"というタイトルのランキングが発表された。この手の話になると、誰もがプライベートジェットに数々の別荘、社交界での交際や名誉職といった豪奢(ごうしゃ)な世界を想像し、時にそのような生活にあこがれるであろう。だからこそ、どんな時代でも、どの国でも、お金持ちになれる方法を説く書籍は、ベストセラーになる。

週末に行われたスタンフォード大学ビジネススクールの卒業10年の集い。多くの同級生の活躍がまさに世界を変えようとしている

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日本ではいまだに、文化的な背景もあり、拝金主義に対するアレルギーは強い。

しかしながら、ベンチャーだけでなく、ビジネスにおいて、金銭的成功を求める気持ち、良い生活を追求する基本的な欲求は、その世界で成功するためには大切な要素の一つであることは疑いようもない。

我々ベンチャーキャピタリストも同じである。ベンチャーの技術で世界を変えたい、世の中を良くしたい。そのような純粋な思いや理念は大事である一方で、投資として成功しないベンチャーは残念ながら世界を変えるような存在にはならない。

ビジネスの成功、つまりお金を稼ぐ、ということへのこだわりは必要だ。

ただ、それ以上に大事なことは、その"お金"を手に入れた後の行動である。

お金でさらなるお金を追求するのか? それとも、必要以上のお金は社会に還元するのか? どの道を選ぶかは、個人の価値観、社会の価値観、文化的な背景等多くの要素で決まる。今回は多くのシリコンバレーの金持ちに定着している寄付文化について取り上げたい。

■「IT成り金」のセンス

IT(情報技術)産業が米国の経済成長をけん引する時代になってからというもの、その中心地であるシリコンバレーには多くの創業者長者やビリオネア投資家が生まれた。日本でIT長者というと、メディアでの取り上げ方のためか、本人のセンスのなさのせいなのか、うさんくさい、品のないという、悪いイメージが一般的であるような気がする。

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