「LINE」が変えるリアル経済、ポイントも開始
3500万人武器に「O2O」のインフラ狙う

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2012/11/19 14:16
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 世界7500万人のユーザーを誇る無料通話・メッセンジャーアプリの「LINE」が新たなステージに入る。これまでLINEは、商用利用を一部の大企業やブランドなどに限り認めていたが、12月上旬からほぼすべての企業・団体が利用できる新たな商用アカウントを開始する。さらに来年初頭にはリアル店舗でためたり使えたりするポイントサービスも開始する計画。「オンライン・ツー・オフライン(O2O)」のインフラを狙う新戦略を追った。(文中敬称略)

「正直、我々自身も震えています」――。

NHN Japan(東京・渋谷)でLINE事業を統括する執行役員の舛田淳は、一通り話し終わってからこう本音を漏らした。無料通話・メッセンジャーアプリ市場に相次ぎ参入してくる競合のことではない。今冬から来年にかけ、まずは国内向けに始める自らの一大事業のことだ。

これからの競合は「ツイッター」などの公式アカウントであり、「ホットペッパー」などの情報サービスであり、「Tポイント」などのポイントサービスになる。あらゆる商店、企業、団体と個人とをつなぐオンライン・ツー・オフライン(O2O)のインフラを狙う。その覚悟を固めたが、規模がどれだけ膨らみ、どれだけ業務が増えるか想定もつかない。

だから今、NHN社内は緊張でふるえている、というのだ。

■商用利用、月額5250円から。公共団体は無料

12月上旬から始める「LINE@」のイメージ

12月上旬から始める「LINE@」のイメージ

12月上旬、一部の大企業や著名ブランド、著名人などに限っていたLINEの商用利用を、ネット専業以外の企業や団体に解禁する。国内3500万人の個人とつながる商用アカウント「LINE@(ラインアット)」を開始、企業・団体からの申し込み受け付けを始める。

アカウントの種類は、飲食・アパレル・美容・宿泊施設などの実店舗を対象とした「ローカルアカウント」、新聞・テレビ・ラジオ・雑誌などを対象とした「メディアアカウント」、官公庁・地方公共団体・学校・教育団体などを対象とした「パブリックアカウント」の3種類。

企業の場合5250円の初期費用と同額の月額利用料がかかるが、最初の3カ月の月額利用料は無料。いずれもオンラインのみの店舗やサービス、メディアは対象とせず、リアルでの活動が条件だ。「フォロワー」数の上限は1万人とするが、フォロワーへのメッセージの配信数に上限は設けない。パブリックアカウントは月額利用料がかからず、フォロワー数の上限もない。

■公式アカウントで証明した「三方よし」

一見、無料で利用できるツイッターの公式アカウントと似ているが、実は異なるものだ。今年6月から一部の「ナショナルクライアント」向けに開始した「公式アカウント」での成功体験が、今回の新戦略を促した。舛田は、こう語る。

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