2019年9月17日(火)

オタク文化を世界に、フェイスブックで600万人集客
知られざる「Tokyo Otaku Mode」の起業ストーリー

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2012/8/10 19:34
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ロン毛にメガネ、Tシャツにデイパックといういでたちの亀井は、秋葉原という土地に溶け込んでいるようだった。まずは、「日本人運営のフェイスブックページとして圧倒的1位を誇るのに、なぜ日本で有名じゃないのか」と聞いてみた。

「僕らのサービスは海外向け。正直、日本で有名になる必要はあまりないし、日本のメディアに取り上げてもらう必要もなかった。それに、これまでは積極的にピーアールできない事情もあったんですよ……」

■気づきは電通で手がけたフェイスブック関連事業

Tokyo Otaku Modeを創業した亀井智英氏

Tokyo Otaku Modeを創業した亀井智英氏

TOMがオープンしたのは前述の通り昨年3月。それから約1年間、TOMは亀井を中心とする数人の社会人の「課外活動」として運営されてきた。亀井も、電通子会社のCCIに務めるサラリーマン。その立場で表に出ることはできない。しかし、"潜伏活動"していた1年間で事情は大きく変わった。

そもそも亀井がTOMを立ち上げようと考えたきっかけは、日常業務の中にあった。

CCIの社員ながら09年から電通本社のデジタルビジネス局に出向していた亀井は、10年後半から翌11年にかけて、米フェイスブックと電通の提携を手がけたり、日本企業にフェイスブックページの導入を促したりしていた。

当時、フェイスブックの利用者は日本ではわずか数百万人だったが、世界では5億人以上もいた。「日本企業は世界へ打って出るツールとして積極活用すべきだ」。そうクライアントに主張したが、なかなか理解してもらえない。「自分でやってみよう」。そう思い立った亀井は社会人生活で培った「仲間」に声をかける。

2002年に大学を卒業してCCIに入社してから今年で10年の節目。うち、最初の2年半以降の7年半は出向。仲間は、この先の業務などを通じて出会った。

■出向していた7年半は「仲間さがしの旅」

NTTグループの広告会社、エヌ・ティ・ティ・アドや、伊藤穣一が創業し、米ツイッターに出資もしているネット企業のデジタルガレージ、そして電通。何度も会社を辞めて新たなことにチャレンジしようと考えたが、そのたびに会社が変わり、新たな出会いがあった。思い起こせば「7年半は仲間さがしの旅だったのかもしれない」と亀井は振り返る。

ネット企業のガイアックス執行役最高財務責任者(CFO)を務める小高奈皇光、口コミサイトの「Q&Aなう」を同じく口コミサイト大手のオウケイウェイヴに売却した安宅(あたか)基、デザイナーで「マンガ大賞」の選考員も務めるモリサワタケシ、「比較.COM」を経てITベンチャーを立ち上げた関根雅史……。

かくして11年1月、亀井を中心としたプロジェクトが始動した。

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