買い物の楽しさ演出 CM連動でライブ感 (藤元健太郎)

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2012/6/13 7:00
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藤元健太郎D4DR社長

藤元健太郎D4DR社長

先日行われた楽天スーパーセールは再び大盛況に終わった。途中サーバーがパンクして落ちたため、急きょ、期間延長されるなど、記録的な成果につながったようだ。この期間楽天としては通常と大きく異なる活動を行う。それがテレビCMや電車内の広告などを使った大々的なプロモーションである。

視聴率が高いサッカー中継のCM枠も使い、「外車が半額」といった目玉商品も多数投入するなど、話題性も抜群だった。実際、通常期の10倍以上の注文が来た店舗も多いようだ。

《ポイント》
(1)楽天とアマゾンが実施したテレビCM連動のセールが活況だった。
(2)スマホ利用者の7割がテレビを見ながら端末を触っている。
(3)CMをうまく活用すればECでもセールのライブ感が演出できる。

出店者はこのタイミングで在庫一掃や新規顧客開拓、休眠顧客の活性化の効果が期待できる。楽天のライバルともいわれるアマゾンも先日大きなCMプロモーションを開始している。出店しているユナイテッドアローズはCM後に売り上げが1.5倍に増加するという効果が表れた。アマゾンで書籍しか購入したことがない層や、名前は知っていても購入経験のない層にとても効果があったようだ。

一方でセールやCMで反応、獲得できる顧客はうつろいやすくもある。安さにつられて一度は買ってみたものの、それっきりのケースも少なくない。「ゾゾタウン」も業績減速が伝えられているが、その理由のひとつは一時期大量のCMで獲得した顧客たちがその後、期待通りの購入をしてくれていないことにあるのではないかと、筆者は分析している。

そもそも電子商取引(EC)のマーケティングは従来興味のあるキーワードからのリスティング広告や優良顧客をリピート化する施策が中心であったため、一般のマーケティングからすると効率的といわれてきた。しかし、こうしたマス型や値引きに頼るマーケティング施策が増えることで全体としての効率が落ちてしまうリスクはある。上場企業が増え、産業セクターとしてさらなる成長が期待されるEC事業者にとってはこうしたプロモーション施策は避けて通ることができない。

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