2017年11月22日(水)

消費者庁、来週にも「コンプガチャ」違法見解
ソーシャルゲーム各社の“自主規制”を促す

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2012/5/9 7:00
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 ソーシャルゲームの稼ぎ頭である「コンプリートガチャ(コンプガチャ)」について、消費者庁は景品表示法で禁じられている行為として、来週にも違法だという見解を広く周知する方針を固めた。ソーシャルゲーム各社が自主的にやめることを促す。グリーやディー・エヌ・エー(DeNA)などソーシャルゲームを提供している多くの事業者が戦略の転換を求められそうだ。

■「引き延ばしは許されない」と消費者庁

GREEで配信されている「探検ドリランド」では今でもコンプガチャが実施されている

GREEで配信されている「探検ドリランド」では今でもコンプガチャが実施されている

 「一般論としてコンプガチャは『クロ』で違法であるという考え方を明らかにする方針。消費者保護の観点から、ずるずると引き延ばしにするのは許されない」

 消費者庁で景表法を管轄する表示対策課の片桐一幸課長は8日、こう語った。特定の事業者や業界団体に向けて「要請」することは当面しない考えだ。ただし、「自主的な是正の動きがなければ、次のステップに進まざるを得ない」(片桐課長)という。

 違法見解の周知に先立ち、近く「GREE」を運営するグリーや、「Mobage(モバゲー)」を運営するDeNAなど数社から聞き取り調査を行う予定。実態を踏まえたうえで、早ければ来週中の見解公表を目指し作業を進めている。ただし、特定の事業者やゲーム名を指摘することはせず、あくまでコンプガチャの定義と違法であるという見解を示すにとどめる。現在サービスが提供されているコンプガチャの大半が対象となる内容になりそうだ。

■4月に入り方針転換

 ソーシャルゲームは、より強いカードを得るとゲームを有利に運べる仕組みが多い。強いカードは1回、1枚を引くのに300円ほどが課金されるガチャで得られる。より強いカードほど希少(レア)で出現確率は低い。これが、収益の大半を占めるとされる。だが、出現確率を下げるのには限界があり、淡々とガチャを回し続けるだけではユーザーも飽きてしまう。

 そこで導入されたのが、出現確率がそこそこ低い特定のカードを有料ガチャで何枚かそろえた(コンプリートした)ら、最新の「限定レアカード」をプレゼントするというコンプガチャだ。「コンプガチャを導入するとガチャの課金収入が2~3割伸びる」(業界関係者)。ユーザーの射幸心をあおりやすく、すべてのカードをそろえるまでに数万円から高くて20万円もの資金が必要となる事例が相次いだ。

 ただ、消費者庁は今年2月時点で、コンプガチャについて違法性があるという認識はなかった。だが、ソーシャルゲームの高額課金に関する消費生活センターへの相談件数が増えていたため、4月に入り改めて精査。このほど違法であるとの見解を固めた。

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