2017年12月13日(水)

「社員13人、売上高ゼロ」でも買収額810億円、フェイスブックM&Aの真相

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2012/4/12 7:00
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 交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブックが写真共有アプリ「インスタグラム」の開発会社を約10億ドル(約810億円)で買収することを決めた。インスタグラムは2010年10月にアプリの提供を始めたばかりで社員はわずか13人。売上高もまだ、ほぼゼロの状態だ。そんな企業になぜフェイスブックは同社のこれまでのM&A(合併・買収)で最大の金額をつぎ込むことになったのか――。

■「不意打ち」だったフェイスブック最大のM&A

 買収発表はほぼ不意打ちといっていい唐突さだった。復活祭の3連休明けの9日朝、フェイスブックは広報発表文を自社サイトに掲載すると同時に、マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が自らのフェイスブックのページでメッセージを公開した。

 珍しく地元メディアなどに事前の情報漏れが一切なかったこともあり、久しぶりのサプライズとなった。

 「インスタグラムの買収で合意し、その優秀なチームがフェイスブックに加わるというニュースを共有できることにわくわくしている…」。メッセージはわずか352ワード(単語)の簡潔なものだったが、フェイスブック史上最大のM&Aとなっただけに大きな関心を集め、「いいね!」ボタンを押した読者の数は1日で13万人を超えた。

 このニュースに米シリコンバレーやインターネット業界は騒然となった。そして第1報が一巡した後にわき上がったのは「なぜ?」という疑問だった。

 社員13人の企業を約10億ドルで買収するということは1人あたり7700万ドル程度を支払う計算になる。フェイスブックのこれまでのM&Aの主目的だった人材確保とは狙いが異なることは明白だ。

 インスタグラムは、米グーグル出身のケビン・シストロムCEOが10年春に設立した米バーブン(カリフォルニア州)が母体だ。当初はスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)の位置情報を利用した情報共有サービスを手掛けていたが、思うように利用者が伸びないため方向転換。10年10月、米アップルのアップストアを通じてインスタグラムを公開した。

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