ジョブズ氏の「夢」また1つ実現 アップルが電子教科書
「ITで教育を変える」 潜在ユーザーの獲得競争が激化

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2012/1/21 7:00
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米アップルが、昨年10月に死去した共同創業者、スティーブ・ジョブズ氏の夢だったIT(情報技術)活用による教育の変革に乗り出した。19日、多機能携帯端末(タブレット)「iPad(アイパッド)」で"電子教科書"を使えるようにした配信ソフト「iBooks2」と無料編集ソフトを発表。「旧態依然の教科書を変える」ことを目指し、志半ばで世を去ったジョブズ氏の遺志がまた1つ実現しようとしている。

19日、米ニューヨーク市で開いた発表会で登壇したフィル・シラー上級副社長は「すでに150万台のiPadが教育機関で使われ、インタラクティブ(双方向)な方法で学習できる」と説明した。

販売価格が最も高いもので14.99ドルにおさえる電子教科書の画面をタッチ操作すると、写真の拡大や音声の再生、動画の再生などが可能になる。生徒の好奇心や意欲を高める効果が期待されている。

iPadを使った電子教科書では指先で写真や動画、音声を自在に操作できる

iPadを使った電子教科書では指先で写真や動画、音声を自在に操作できる

ジョブズ氏の公認伝記「スティーブ・ジョブズ」の著者、ウォルター・アイザックソン氏によると、ジョブズ氏は次にやりたいこととして、(1)電子教科書や電子教材で教育を変えること、(2)デジタル撮影の新しい技術を開発すること、(3)テレビを再発明すること――を挙げていた。

今回の「iBooks2」はこれら3つのうち(1)を製品化したもので、すでにアップルで開発中とされる次世代テレビなどと合わせて、ジョブズ氏が中心になって取り組んでいた「次の課題」だった。

教育にITをどう取り込み、活性化していくかは、ジョブズ氏だけでなく、IT業界の大手各社が注目している課題でもある。

ジョブズ氏が亡くなる数カ月前、カリフォルニア州パロアルト市のジョブズ邸を、マイクロソフト(MS)のビル・ゲイツ会長が訪れた。この際にも「コンピューターが学校に与えた影響は驚くほど小さい」という点で長年のライバルである2人は意見が一致したという。

アップルもMSも、教育現場でパソコンを活用するための様々なサポートプログラムやソフト、サービス開発などを手掛けてきた。

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