2019年4月24日(水)

スマートグリッドが創るネットの新地平 日本のIT産業よ 感度を磨け
村上憲郎のグローバル羅針盤(1)

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2011/8/30 7:00
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今回からコラムを書かせていただくことになった。取り上げるトピックスは、IT(情報技術)にかかわらず、間口を広くしようと思うが、これまで長年IT業界に身を置いてきたこともあり、やはり初回はIT関連の話題にさせて頂こう。

それも、ここ数年、私自身がその普及の必要性を唱えてきたスマートグリッドが外せないだろう。言い続けてきた者として、初回の責任として、そう思う。

村上憲郎(むらかみ・のりお)
元グーグル日本法人社長兼米本社副社長

1947年大分県佐伯市生まれ。70年京都大工学部卒。日立電子、日本ディジタル・イクイップメント(DEC)をへて、米インフォミックス、ノーザンテレコムの日本法人社長などを歴任。2003年から08年までグーグル日本社長を務める。

村上憲郎(むらかみ・のりお)
元グーグル日本法人社長兼米本社副社長

1947年大分県佐伯市生まれ。70年京都大工学部卒。日立電子、日本ディジタル・イクイップメント(DEC)をへて、米インフォミックス、ノーザンテレコムの日本法人社長などを歴任。2003年から08年までグーグル日本社長を務める。

逆に、次回からはよほどのことがスマートグリッド関連で起こらない限り、もうこの話題に触れることはないことも付け加えておきたい。スマートグリッドは、もはや「羅針盤」を必要とするようなテーマではなく、実際に大きな方向性を持って動き始めているからである。

私がスマートグリッドに関わるようになったのは、私事で恐縮だが、3年前に患った大病が一応の寛解となって、職場復帰した2009年1月からのことだ。

復帰の挨拶回りで、「今後はどのようなことを?」という問いに対して、「スマートグリッド」と答えると、ほぼ全員の反応が、「それ何!?!」だったのを、今でも昨日のことのように鮮明に思い出す。

実際、それは今からわずか2年半前、それこそ "Only Yesterday !" のことだ。スマートグリッドという言葉を、新聞紙面上で見かけない日がない今日から思えば、感慨深いものがある。

実は、これと類似の経験は、グーグルに職を得た2003年当時に一度味わったことがある。

各方面への挨拶回りの際、それこそ「ぐるぐる? グーグル? 何する会社!?!」というのが、皆さんの反応であった。時はヤフー全盛時代で、インターネット上の情報にたどり着くには、ヤフーのトップページの「目次」を次々とクリックしてたどり着くというのが、一般的な方法であった。

対して、グーグルが提唱していたのは、「キーワード」をタイプイン(入力)して、「索引」的に「検索」するという方法だった。しかし日本人のタイピングへの不慣れと受動性によって、このやり方は大衆的ではなかったから、当時の皆さんの反応は無理もなかったと思う。

しかし、爆発するネット上の情報量から見て、今後はこの方法しかないと確信した。また自分自身を含む一部ではあったが、先進的なユーザーがグーグルの検索精度を絶賛していることから判断して、グーグルの日本におけるビジネスに携わることには何の躊躇(ちゅうちょ)もなかった。閑話休題。

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