ゲーム・携帯で病気予防、「生体データ」は誰のもの
ヘルスケア2.0 ITが医療を変える(2)

(1/4ページ)
2011/7/11 7:00
保存
共有
印刷
その他

日々、自宅や職場で体重や血圧を測って一喜一憂している人も多いだろう。水面下で爆発的に増える医療データ。単に記録する自己満足を超えて、社会的な資産として予防医療や産業に使えば新しい価値を生み出せる。政府も予防こそが最大の医療費削減策と力を入れ始めた。「運動ゲームを楽しむと健康食品がもらえ、医療保険が安くなる」――。IT(情報技術)の力をうまく生かせばそんな未来が絵空事ではなくなってきた。

NTTドコモの「アイボディモ」画面

NTTドコモの「アイボディモ」画面

「バイタリティーセンサーはどこへ行ってしまったの?」

6月上旬に米ロサンゼルスで開催された世界最大のゲーム展示会「E3」。任天堂のプレゼンテーションに「バイタリティーセンサー」は登場せず、インターネット上では肩すかしをくらったゲームファンの声が目立った。同センサーとは同社の据え置き型ゲーム機「Wii」向けに開発中の付属品で、センサーで脈拍などの生体情報を集める装置のことだ。

実は任天堂の社内計画ではE3で発表する予定だったが、開発は遅れがち。毎日の「気分」や「健康状態」を記録し、改善するためのツールとして活用できるような製品イメージを公表しているため、ネット上では「Wiiフィットに次ぐ新しい健康器具か?」など様々な憶測を呼んでいる。

だが、実際の開発コンセプトの流れはむしろ逆で、健康よりも娯楽に徹する色合いが強まっている。ホラー(恐怖)ゲームの付属品として脈拍の変化がゲームの流れに影響を与えるような仕組みで開発を進めていたが、難航している。

「Wiiフィットはまるで使われなかった」(大手企業の健康保険組合幹部)。任天堂は2009年、Wiiフィットで計測した体重推移や運動データをネット経由で医療関係者に送れるアプリを開発。NEC、パナソニック子会社、日立製作所が健保に販売を始めた。集まったデータの活用なども検討していたが、お蔵入りになった。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連記事

関連キーワード

電子版トップ



[PR]