冬の遊び
俳句一口講座 竹馬


新しい年になってはや半月。1月15日を中心にして祝われる正月があります。残念ながら私は経験がありませんが、「小正月(こしょうがつ)」、「女正月(おんなしょうがつ)」といいます。今もきっちり祝っている地方や家庭があるようです。ちなみに1月1日は「大正月」、「男正月」といいます。
さて、15日付夕刊の句の季語は「竹馬」でした。「高足(たかあし)」「鷺足(さぎあし)」とも呼ばれるようです。どの季節にも遊べそうな気がしますが、冬の季語になっています。もともとは川を渡るときや降雪の際に使われる生活用具だったそうで、そんなところから冬のものという意識が定着したのではないでしょうか。
竹馬が竹でできていることを、はたして今の子等は知っているでしょうか。
「縄飛(なわとび)」も冬の季語です。子どものころを思い返してみると、たしかに冬の遊びでした。汗をかくほど夢中になって、そのあと風邪をひいたことも。そんな思い出はありませんか。
小学生のころよくやった「押しくら饅頭」。最近見かけないのは、路地や空き地が減ったからでしょうか。これも冬の季語です。
「雪合戦」「雪だるま」「雪うさぎ」などの雪が降るとできる遊びはもちろん、「スキー」「スケート」、また「アイスホッケー」「ラグビー」も冬の季語です。
大人になるとスポーツとして取り組むことが多くなりますが、その日の天候で遊びを決めた子ども時代には、意識こそしていませんでしたが、季語があふれていました。
外で遊ぶ子ども自体をあまり見ない昨今。暖かく、安全な室内に取り込むだけでなく、周りにも目を向けるよう、意識して導くことも必要になってきているのではないかと思います。いえ、「暖房」も冬の季語ではあるのですが。
(高田 正子)