2019年8月20日(火)

為替、1ドル=何円ならいいの?

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2010/10/18 7:00
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 「『円高で日本経済が大変だ』ってお父さんが言っていたけど、いったい1ドル=何円ならちょうどいいのかな」。事務所に来た小学生、伊野辺詩音の話に探偵の松田章司が興味を示した。「円の価値がどうやって決まるのか調べてみよう」

14日には海外市場で1ドル80円台に突入した(東京・八重洲)

14日には海外市場で1ドル80円台に突入した(東京・八重洲)

2人はまず、第一生命経済研究所の主席エコノミスト、熊野英生さん(43)を訪ねた。「為替の望ましい水準を測る方法にはいろいろありますが、各国の物の値段が一つの目安になります」。同じ商品なら世界中で同じような価格になるという考え方に基づき、マクドナルドのビッグマックで比べる方法が有名だ。

ビッグマックは東京では320円で売られている。英国の経済誌エコノミストによると米国では3.73ドル。日米でビッグマックを買うのに必要なお金の値打ちが同じだと仮定すると、320を3.73で割って1ドル=85円79銭ということになる。ユーロ圏のビッグマックの価格は平均3.38ユーロ。同じように計算すると、1ユーロ=94円67銭となった。

対ドルで上昇続く

米アップルの「iPod」で比べる方法もある。売れ筋のナノ16ギガ(ギガは10億)バイトで計算すると1ドル=93円85銭。米スターバックスのコーヒー「トール・ラテ」(米シアトルの価格)では1ドル=148円になる。

「一体どの数字が正しいの」。詩音の質問に熊野さんは「個別商品の価格は企業の戦略で変わります。全体を見るにはこれが参考になります」と、国際通貨基金(IMF)の調査を見せてくれた。様々な物価を調べた国際比較で、全体をならすと2009年は1ドル=114円となっていた。

「これが物価水準で比べた購買力平価という考えです」。円・ドル相場は上げ下げを繰り返しながらも円高に進んできた。とりわけ円高を日本が受け入れた1985年のプラザ合意後の動きが急だ。それ以前は1ドル=250円前後で円は当時から3倍以上、価値を上げた形だ。「購買力平価もほぼ同じ動きです。ただし、どんな商品で計算するかで購買力平価の水準も変わってきます」

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