14歳前後の子供たちがネット犯罪の犠牲に

2010/3/25付
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 東京都青少年・治安対策本部は2010年3月24日、「東京都青少年ネット・ケータイシンポジウム」を開催した。子どもをネットのトラブルから守ることをテーマに、専門家による講演やパネルディスカッションを実施。若者に人気のモデルによるパフォーマンスも披露された。参加者には保護者だけでなく、春休み中の子どもの姿も見られた。

パネルディスカッションの様子。さまざまなテーマについて意見が交わされた

基調講演をする、インターネット協会の大久保貴世氏

親の立場から意見を述べた、明治大学の齋藤孝教授とタレントの渡辺美奈代さん

C.I.A(サイバー・インテリジェント・エンジェルズ)の2人も登壇

 基調講演の講師は、インターネット協会 主幹研究員の大久保貴世氏。東京都が開設する子ども向けの相談窓口「こたエール」の相談員も務める。実際に寄せられた相談事例を紹介しながら、注意を喚起した。

 大久保氏によると、ネットのトラブルに関してもっとも注意が必要なのは中学2年生。年齢にして14~15歳の子どもたちだ。こたエールの事例でもこの年代からの相談が約20%と最も多く、実際に犯罪の被害者にも14歳前後が目立つという。例えば2月には、茨城県の14歳女子が、ネットで知り合った神奈川県在住の男に脅迫を受けて裸の画像を要求され、実際に送ってしまうという事件が起こっている。

 こたエールの相談事例にも、かなり危険度が高いものが見られるという。「ネットで知り合った自称21歳の男性とメールのやり取りをして、住んでいる町名まで教えている」という小学6年女子や、「携帯電話でさまざまなサイトを見ていたところ料金を請求され、合計27万円を自己判断で支払った。その際に親のクレジットカード番号を伝え、親が明細を見て初めて知った」という中学2年女子の親からの相談事例が紹介された。

 このほか、掲示板などに安易な書き込みをした結果のトラブルや、誤って出会い系サイトに登録してしまったといった相談も多い。大久保氏は「覚えてほしい心構えはたった一つ。必要以上に自分をアピールしないこと」と提言。ネットの良い面と悪い面をきちんと判断しながら活用してほしいと訴えた。

 後半は、明治大学文学部教授の齋藤孝氏と、こたエールのメインキャラクターを務めるタレントの渡辺美奈代さんを交えたパネルディスカッション。2人とも子どもを持つ親の視点から、迷惑メールへの対処やネットを通じたいじめ、ネットや携帯電話への依存などについて意見を述べた。齋藤氏は、子どもには基本的に携帯電話からネットを閲覧させるべきではないとの持論を展開。渡辺さんは、子どもをトラブルから守るためには親が携帯電話の使い方をチェックする必要があるが、思春期の子どものプライベートも大切にしたい、といった悩みなどを口にした。

 合間には、ティーン向け雑誌の人気モデル、前田希美さんと黒田瑞貴さんが登場。2人は、情報セキュリティ啓発のためにTBSテレビ、マイクロソフト、ヤフーが制作するWebドラマ「C.I.A」の主役を務める。このドラマの扮装で壇上に上がり、会場の子どもたちから歓声を浴びていた。

 「こたエール」は、電話およびメールでの相談に無料で答えている。東京都青少年・治安対策本部青少年対策担当参事の浅川英夫氏は、「子ども向けの相談窓口を設けているのは東京都だけ。万が一トラブルにあったら相談してほしい」と呼び掛けた。

(日経パソコン 八木玲子)

[PC Online 2010年3月24日掲載]

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