2017年11月22日(水)

Windows 7の「XPモード」の動作条件が緩和 仮想化技術に非対応のパソコンでも利用可能に

2010/3/22付
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 米マイクロソフトは2010年3月18日(米国時間)、Windows 7の新機能「Windows XPモード」(以下、XPモード)の動作条件を緩和した。これまでは「仮想化技術(Virtualization Technology)」に対応したパソコンでなければ利用できなかったが、アップデートプログラムをインストールすることで、同技術に非対応のパソコンでも使えるようになる。

Windows 7 Professional以上で使える「Windows XP モード」。図はWindows 7上でInternet Explorer 6を起動したところ。ウインドウの枠がWindows XPのものになっていることが分かる。Windows XPのデスクトップを表示することもできる

従来のXPモードでは、CPUが仮想化技術に対応していない場合に左のエラー画面、CPUが対応していてもBIOS上で有効になっていない場合に右のエラー画面が表示された。ただし、右の場合でも、BIOS上で仮想化技術を有効にできず、結局XPモードが使えないパソコンがあった

現在のXPモードのWebサイト。ダウンロードするプログラムの3番目として「Windows XP mode update」が追加されている。これを最後にインストールすれば、仮想化技術に対応していないパソコンでもXPモードが使えるようになる

 XPモードは、Windows 7上に仮想的なWindows XPの環境を構築し、XPでしか動かないアプリケーションを使えるようにする機能。従来の仮想化ソフト「Virtual PC」と基本的な仕組みは同じだが、Windows XPのライセンスが無償で付くのが利点。またスタートメニューから直接Windows XP上のアプリを起動できるほか、USBデバイスにも対応した。Windows 7には標準添付されておらず、WebサイトからXPモードと「Windows Virtual PC」をダウンロードして組み込む。

 例えば、Windows XP上のInternet Explorer 6を前提にした業務アプリケーションの場合、IE8を搭載するWindows 7ではうまく動作しないケースがある。こんなときXPモードを使えば、あたかもWindows 7に対応したソフトのように、スタートメニューから直接起動して利用できる。ビジネスシーンでのニーズが高いことから、Windows 7 Professional以上のエディションで対応する。同社では、大量のパソコンを集中管理する必要のない中小企業向けの互換性対策機能と位置付けている。

 ところが、当初のXPモードは、CPUが仮想化技術に対応していることが必須条件。具体的には、米インテル製CPUでは「Intel VT」、米AMD製CPUでは「AMD-V」に対応していなければならなかった。この制約のため、そもそもXPモードを利用できるパソコンは限られていた。

 しかも厄介なのが、CPUが同技術に対応していても、XPモードが使えないケースがあったこと。Windows 7の登場以前に発売されたパソコンの多くは、CPUの仮想化技術が初期状態で無効にされている。そのため、XPモードを利用するには、BIOS上で仮想化技術を有効にする必要があったが、BIOS画面にその設定画面を設けていない機種も少なからずある。その場合、「CPUが仮想化技術に対応しているのに、XPモードが使えない」ということになっていた。

 こうした数々の制約を解除し、Windows 7 Professional以上を搭載したすべてのパソコンでXPモードが使えるようにするのが、今回のアップデートプログラムだ。XPモードとWindows Virtual PC、XPモードアップデートの3つを順番にインストールすればよい。ただし、仮想化技術に対応した環境の方が、より高いパフォーマンスが得られるとしている。

(日経パソコン 田村規雄)

[PC Online 2010年3月19日掲載]

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