欧州が狙う「水素覇権」 早期量産へ大型投資
原発回帰で温暖化ガス実質ゼロへ
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欧州が原子力発電の活用に再びかじを切り始めた。天然ガス価格が上昇するなかで化石燃料の輸入を減らし、電力の安定供給につなげるためだが、狙いはそれだけではない。原発を使って温暖化ガスの排出を実質ゼロにするのに欠かせない水素の生産を拡大する。国際競争が激化する水素の覇権を握る野心を抱く。
1月1日、持続可能な経済活動を分類する「タクソノミー」で原子力を脱炭素に貢献すると位置づける方針を公表した欧州連合...