〈ESG光と影〉現実解はどこに(2)バイオ燃料の負荷、難題
新興国で森林破壊助長 環境対応コストどう分担
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「周辺の天然林がどんどん伐採されている」。米南部ノースカロライナ州の地主、ジャック・スプライル氏は嘆く。伐採の目的は木質バイオマス発電だ。木は生育過程で二酸化炭素(CO2)を吸収するため、それらの木材を燃やして発電してもガス排出分を相殺するとみなされ、ESG(環境・社会・企業統治)の観点から需要が高まっている。
ただ、スプライル氏の目には環境破壊が進んでいるように映る。木材から燃料となる木質ペレ...