猪突猛進の研究者 北川進
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同志社大学で教授を務めた吉川研一さんと出会ったのは、私が京都大学工学部の4年生の時だ。3年上の博士課程の先輩で、化学専攻の研究室では席が隣だった。有能な方でその研究への姿勢には大きな影響を受けた。
最新の研究論文を学ぶ場合、助教授が雑誌を購読していて若手に内容を伝えるのが一般的な流れだ。だが吉川さんは米化学会の会員になって購読しており、助教授に教えていた。論文誌の読み方も紙をめくる手を止めない斜...
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