/

この記事は会員限定です

伊集院静「ミチクサ先生」(376)

福山小夜 画

[有料会員限定]

――やはり、この猫がいたお蔭(かげ)やもしれぬ。

金之助はそうつぶやくと、女中に車夫を呼ぶように言い付けた。

「旦那さま、猫は死んだのでございますか」

女中が泣きながら聞いた。

女中の涙に濡(ぬ)れた顔を見て、金之助も、手厚く送ってやろう、と思った。

車夫に猫のことを告げると、物置から蜜柑(みかん)箱を持ち出して来て、死骸を入れた。

「どこへ埋めましょうか」

「……そうだな」。金之助は庭を見回し、「桜の木...

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

残り634文字

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン