氷河期の統計、実態映さず 内定率高く出る調査に注意
海老原嗣生
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就職問題、とりわけ氷河期について語るときに、とても悩ましい公的データが存在する。「大学等卒業予定者の就職内定状況調査」だ。厚生労働省と文部科学省の2省が共同で実施する調査だけあって、メディアに登場する機会も多い。初回が1997年度で24年目に入る由緒ある調査であり、参考にしている識者も多い。それだけに、この調査が実相を示していない点については残念に思う。
過去24回の調査で卒業時点(4月1日)で...
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