コロナと医療提供体制(下) 「価値ある治療」 議論不可避に
五十嵐中・横浜市立大学准教授
[有料会員限定]
コロナ禍では医療資源や医療崩壊といった言葉が連日メディアをにぎわせた。「限りある医療資源の最適配分」は医療経済学の基礎をなす考え方だ。ここでの医療資源にはモノ以外の要素、具体的には医療スタッフが提供するサービスも含まれる。モノが無限でないのと同様にヒトが使える時間も有限だ。どちらにも限界があるのならば、できるだけ効率的に使うべきだというのが基本的な発想だ。
なぜ医療資源は有限なのかを説明するとき...