辻惟雄(20)曽我蕭白
奇怪で猛烈な絵に衝撃 「群仙図屏風」真筆と断定
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渡辺一(はじめ)さんは博識、有能で実行力があったという。東京帝国大学美術史学科を卒業して京城帝大の助手をした後、美術研究所に入られた。
創刊間もない研究所の機関誌「美術研究」の編集に携わる傍ら、矢代幸雄所長の下、「東洋美術総目録」の作成を目指し、その一環で室町時代中期に花開いた東山文化の象徴のひとつ「東山水墨画」の研究に打ち込まれた。同時に狩野正信、元信をはじめ狩野派の絵師を掘り下げて研究を進める...
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