暮らしを支える交通政策(4) 自家用車依存の「外部不経済」
関西大学教授 宇都宮浄人
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自家用車の利便性は誰しも否定できません。公共交通が不便であれば、自由に移動できる自家用車を利用することは、自然な行動といえるでしょう。
しかし、まちづくりという観点から見ると、公共交通の衰退を食い止めないまま、自家用車依存を加速させる交通政策には、以下のような問題があります。
第一に、環境の悪化です。運輸部門は日本の二酸化炭素(CO2)排出量の18%を占め、その46%は自家用車が排出しています(...
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