ジョブ型雇用と日本社会(上) 企業が主体的に選択を
太田肇・同志社大学教授
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新型コロナウイルス感染症への対策として、わが国でもテレワークが急速な広がりを見せている。ところが、テレワークは日本の雇用システムと相性がよくない。そこでさかんに唱えられるようになったのが、伝統的な「メンバーシップ型」雇用から、欧米で一般的な「ジョブ型」雇用への転換である。
背景には次のような事情がある。
まず、メンバーシップ型が集団的な執務体制を基本にしているため、社員同士が物理的に離れていると仕...
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