(追想録)マリオ・モリーナさん ノーベル化学賞受賞者
科学の立場で環境改善
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科学の知識を駆使して、社会をより良くすることに腐心した学者だった。1974年、フロンガスによるオゾン層破壊の危険性をいち早く指摘。研究成果は、フロンの生産や使用規制につながり、95年にノーベル化学賞を共同受賞した。
メキシコシティ出身。早くから科学に目覚め、家の浴室は常に実験場だった。11歳からスイスの学校に通い、メキシコの大学を卒業すると、米国の大学を拠点に様々な研究に携わった。米国ではクリン...