縛られる日本人 メアリー・C・ブリントン著
「仕方ない」の連鎖、少子化招く
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子どもを持ちたい人は多いのに、子どもの数が減り続けているのはなぜか。本書は長年日本を観察し続けてきた米国人研究者による、日本の少子化問題に対する厳しくも愛のある提言書である。
本書の前半は、複数の日本人男女に対する綿密なインタビュー調査から得られた知見で構成されている。浮かび上がってきた実態を端的に表すのは、日本人の「仕方がない」という言葉だ。そこにあるのは、子育てをしたくても評価が下がることや...
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