<寄稿>不正会計、取締役の責任は 内向きの体質、改善急務
シンガポール国立大学准教授 マック・ユエン・ティーン氏
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企業の不正会計疑惑が発覚すると、監査役の役割を問う声がよく上がる。なぜ取締役は問われないのか。中国のコーヒーチェーン大手、瑞幸咖●(くちへんに非)(ラッキンコーヒー)のように、取締役はすぐに辞任するからだろう。だが、取締役の交代が効果的だと思っている人はいるだろうか。
取締役は適切な内部統制策を講じていたかが問われる。有能で独立性を保ち、十分な情報を与えられた監査役を置くことなどが重要だ。積極的...