哲学者が考えていること(1)「昼食のソバ」から見える世界
社会問題 思考の起点を提示 國分功一郎
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哲学とは世界や人間について原理的に考える、長い歴史と系譜を持つ学問だ。その考察は現代日本の諸問題にも及ぶ。刺激的な思索を続ける若い世代の哲学者たちの姿を追った。
「昼食に自分はラーメンが食べたかったが、友人はソバがいいと言うので仕方なくソバを食べた」――。「ソバを食べる」行為は自分がやったことだが、自ら進んでしたわけではない。これは「能動」か「受動」か。
こんな問いを立て思索するのが國分功一郎(4...
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