文学周遊森鴎外「妄想」 千葉・いすみ市日在
死を怖れず、死にあこがれずに、

2020/7/11付
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日本経済新聞 夕刊
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南房総の夏である。潮騒がきこえてくる。白い土塀沿いの小道は、緑のトンネルのようだ。坂を上ると、視界が広がる。ゆれる葭原(よしわら)の上に、ガラス板のような海が浮かぶ。

この坂を鴎外は歩いた。別荘「鴎荘(おうそう)」で過ごすためだ。松林の中の小さな家だった。ここでの夏は、子どもたちの楽しい思い出になった。

30年ほど前、三男類(るい)が建てた洋館がいまもある。長男で樹木医の森哲太郎さん(72)が案…

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