<書物の身の上 出久根達郎>偽書の著者・岩本無縫
一高生の名かたる幻の発禁本

2019/12/7付
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日本経済新聞 朝刊
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わずか百四十文字の文章を評価され『日本近代文学大事典』に名を残した者がいる。しかもその文章は生涯に公表された唯一のもので、日光華厳の滝上の楢(なら)の樹肌に記された遺書である。

明治三十六(一九〇三)年、十六歳の一高生・藤村操は、「万有の真相は唯一言にして悉(つく)す、曰(いわ)く『不可解』」の「巌頭之感(がんとうのかん)」をのこして滝に投身自殺した。当時、「哲学的自殺」と騒がれ、多くの青少年た…

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