がんは克服できるか(3) 血液検査「ごみ」が突破口
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「成果がもうすぐ世に出る」。国立がん研究センター研究所客員研究員の落谷孝広(62)は6月、シンポジウムでこう語った。血液から「早期のがん」を見つける世界初の手法が2020年にも始まる。血液から調べる検査は日本発の市場と期待される。はじまりは、ごみと言われた体内物質の評価が宝へと180度変わったことだった。
「信じられない」。落谷は2007年、英科学誌にくぎ付けになった。がん解明のヒントが書かれてい...
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