2019年6月19日(水)

逸脱の文化史 小倉孝誠著 規範の侵犯が生み出す文学

2019/6/1付
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日本経済新聞 朝刊
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19世紀後半の西欧では「変質」という医学概念が広く流布していた。人間が身体的・精神的・道徳的に劣化した状態のことで、そのような者の存在が社会や国民の深刻な脅威になっているというのである。その一つの例が「性的倒錯」だった。

今から見るとはなはだナンセンスだが、精神病理学や性科学はこれを大真面目に研究し、多くの論文が発表された。そんな言説と密接な関係を結んだのが文学である。本書は性をめぐる当時の社会…

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