(シネマ万華鏡)月夜釜合戦
ドタバタ喜劇で描く権力
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つきよのかまがっせん。変わった題名だが、なかみも変わっている。
大阪の釜ケ崎(西成・あいりん地区)。日雇い労働者のくらすドヤ街として有名なまちだ。
映画は、ここにどっぷりとつかりこみ、16ミリ・フィルムで、まちの温度とにおいを深く吸いこむ(上映も16ミリ)。
まちの空気のドキュメンタリーとしても、興味深いものがある。監督・脚本の佐藤零郎(れお)は、「阿賀に生きる」等の佐藤真に師事したドキュメンタリ...
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