きしむ欧州(中)ドイツ既存政党の埋没顕著
「メルケル流」、対立軸 曖昧に 板橋拓己・成蹊大学教授
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12月7日、ドイツのメルケル首相は、18年間務めてきたキリスト教民主同盟(CDU)の党首を辞任した。首相としては任期の2021年まで続投すると表明しているが、今後の困難な道のりを考えると、メルケル時代の終わりはすでに始まったと言えよう。
画期は17年9月の連邦議会選挙だ。それから1年余りの間、首相としてもCDU党首としても、メルケル氏の求心力は急速にしぼんでいった。
まず選挙後の連立交渉が難航し...
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