春秋
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「風とひのきのひるすぎに」。宮沢賢治が教え子とキャッチボールしたさまを「芝生」という詩に残している。岩手県の花巻農学校(現・花巻農業高校)の教師時代のこと。「灰いろのゴムのまり/光の標本を/受けかねてぽろつとおとす」。あっと声が上がるようだ。
▼きのう、第100回の夏の高校野球が幕を閉じた。賢治の詩にあるように、球を追うことそのものを楽しみつつ、粘り強い戦いぶりで際立ったのが雪国、秋田県の金足農業...
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