新国立劇場「ヘンリー五世」
戦争の悲哀 照らし出す
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ロンドン屈指の放蕩(ほうとう)者からカリスマ的な指導者へ。浦井健治が前作「ヘンリー四世」(2016年)で演じたハル王子が、若き王となって戻ってきた。演出家・鵜山仁が、「ヘンリー六世」3部作(09年)以降、新国立劇場で継続的に取り組んできたシェイクスピアの歴史劇シリーズだ。
舞台左右には城砦(じょうさい)に見立てられた木板が瓦礫(がれき)のように組まれている。美術も前作を踏襲した(島次郎美術)。...
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