貧しい出版者 荒木優太著
二者択一迫る思考への疑問
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文芸評論の力作だが、本書の味わいは評論の肝だけでなく皮も同時に食した方が楽しめる。
例えば刊行の経緯だ。今年31歳になる著者は、大学に籍を置かない「在野研究者」としてネット上で論文を発表してきた。「小林多喜二と埴谷雄高」論(本書では第一部に収録)を5年前に自費出版したところ話題になり、増補してこの本に至る。
一連のいきさつのほか、研究や出版の「貧しい」現状を吐露した第三部と、評論をまとめた第一・...
二者択一迫る思考への疑問
文芸評論の力作だが、本書の味わいは評論の肝だけでなく皮も同時に食した方が楽しめる。
例えば刊行の経緯だ。今年31歳になる著者は、大学に籍を置かない「在野研究者」としてネット上で論文を発表してきた。「小林多喜二と埴谷雄高」論(本書では第一部に収録)を5年前に自費出版したところ話題になり、増補してこの本に至る。
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