いくつもの時間 鷲田清一

2018/1/7付
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日本経済新聞 朝刊
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六年前、わたしは長く勤めた国立大学を辞して、家の近くにある京都の小さな仏教系の大学に移った。十年近く、柄にもない大学の管理職についていたので、ここで元の現場に戻り、人生の最後を「教員」として勤め上げようとおもっていた。

そんな折り、教室の最後列で聴講し、なぜかきまって途中で退出する学生がいた。あきらかに社会人とおぼしき風貌の人である。その人が翌年、大学院をふつうの倍、四年間かけて学ぶ「社会人枠」…

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