彩の国さいたま芸術劇場「アテネのタイモン」
上演少ない戯曲に光
[有料会員限定]
1998年に始まったシェイクスピア全戯曲上演シリーズの第33作。蜷川幸雄の遺志を継いで二代目芸術監督に就任した俳優・吉田鋼太郎は、めったに上演されない戯曲に主演・演出で挑んだ。
舞台は、政治腐敗がはびこる衰退期の古代アテネ。財産を惜しみなく友人に分け与えつづけて破産した富裕貴族タイモン(吉田)は、友情が嘘と知って人間不信に陥る。
舞台後半、森に隠遁(いんとん)するタイモンのもとを哲学者アペマンタ...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り494文字