谷口吉生(1)父と同じ道 建築、自分の子供のよう NY近代美術館などを設計

2017/6/1付
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日本経済新聞 朝刊
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1939年10月18日、横浜港――。

母の腕に抱かれた2歳の私は、突然激しい熱さを頬に感じ、大声で泣き叫んだ。欧州からの最後の帰国船「靖国丸」の出迎えでごった返す港で、母は夢中で父の姿を探している。そんな中、隣の人のタバコの火が私の頬に触れたのだ。

若い建築家の父は外務省嘱託として日本大使館の庭を設計するため、38年秋にベルリンに渡った。翌年8月27日、戦争の危機が迫る中で帰国を決意し、小さなボ…

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