中国のフロンティア 川島真著
現地の声拾いイメージ疑う
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本書の特徴は、2008年から13年という中国外交の転換期に、著者が実際に中国のフロンティアに立ち、複雑で多様な中国像を捉えようとしたことにある。著者は中国政府による言説、中国の世界進出に批判的な英語や日本語の言説のいずれからも距離を取り、現地の視点から再検討を加えた。
「台頭する中国」のアフリカ進出は、政府が旗振り役となって、中国の人やモノを現地に溢(あふ)れさせるというイメージが支配的だ。しかし...
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