ジョー・プライス(23)裏切り
所有者締め出しに憤慨 収蔵品を手荒に、妻に中傷も
[有料会員限定]
1988年9月、ロサンゼルス郡立美術館(LACMA)に、念願の日本館が開館した。ところが、期待を裏切る事態が次々と起こった。
なにより憤慨したのは大切にしていたコレクションが手荒く扱われたことだ。自宅にあった酒井抱一(ほういつ)の屏風を日本館に貸し出したときのこと。なんとトラックの荷台に無造作に載せて送り返されてきた。ひもで直接縛りあげ、薄汚い毛布がかけられていた。
また、日本館に預けてある作品の...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り1029文字