介護市場の競争と品質(4)「結果」でなく「過程」の質評価
広島大学准教授 角谷快彦
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介護品質の評価は、介護による被介護者の心身の改善といった「結果」ではなく、介護者の食事介助の仕方といった「過程」に着目した方が適しています。
そもそも介護は急性疾患の療養と異なり、状態の改善を必ずしも目的とするわけではありません。寝たきりの高齢者に穏やかな老後を送ってもらうといった目的は主観的で、一律の指標には適さないうえ、認知症罹患(りかん)者が多い被介護者に満足度調査の結果を求めることも困難...
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