大岡信の詩業を振り返る
編集委員 宮川匡司
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詩人、大岡信は、古今東西の詩歌のアンソロジー「折々のうた」で広く知られる。その詩作と批評活動の歩みを振り返る書物が、いくつか刊行されている。
菅野昭正編「大岡信の詩と真実」(岩波書店)は、大岡氏をよく知る詩人、俳人、評論家7人による講演、座談、評論を収録する。大岡氏は、1950年代以来、現代詩の創作と批評を詩壇の中心で担うと同時に、紀貫之、菅原道真、万葉集といった古典の評論や、古典から近現代まで...
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