環境分野でのM&A(合併・買収)が活況を呈している。世界の同分野におけるM&A総額は2011年に前年比2.5倍の412億ドル(約3兆2000億円)となり、過去最高を記録した。環境関連ではベンチャーキャピタル(VC)による投資も高水準で推移。昨年は太陽光発電パネルの競争激化から、米国政府が助成していた新興企業が経営破綻するなど逆風もあったが、欧米の大企業が次世代送電網(スマートグリッド)や再生可能エネルギー分野を強化するため企業買収に乗り出すなど全体では底堅さをみせている。
米調査会社のクリーンテック・グループが環境分野のM&A動向をまとめた。同社は02年から同様の調査を実施している。11年はM&A件数も391件となり、前年の440件に次ぐ高水準になった。
M&Aのなかでは大企業が既存事業の強化を目的としたものが目立つ。欧州電機大手の独シーメンスは11年12月、電気の利用状況を監視する次世代送電網(スマートグリッド)関連のソフト開発を手掛ける米イーメーターを買収。半導体大手の米クアルコムは無線給電に力を入れており、同年11月に自動車向けを手掛ける英ヘイローIPTを事実上買収した。
米化学大手のデュポンは同年7月、太陽電池材料の米イノバライトを買収した。同社は太陽電池関連を強化分野のひとつに据えており、10年に10億ドル強だった年間売上高を14年までに20億ドルへと倍増させる方針だ。
米ゼネラル・エレクトリック(GE)は同年10月、廃熱発電システムを手掛ける米ヒート・リカバリー・ソリューションズを傘下に収めた。業務用衛生用品大手の米エコラボは同年12月、水処理サービスの米ナルコを54億ドルで買収。いずれも既存事業と親和性が高い分野への新規参入を狙っている。
ゼネラル・エレクトリック、シーメンス、ベンチャーキャピタル、スマートグリッド、クアルコム、クリーンテック、デュポン
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