2008年創業の「ハンチ」は、好きなブランドやレストラン、読書や映画の好みなど、個人の嗜好(しこう)を包括的に分析して、購入すべき商品を推奨するソフトウエアの開発を手掛ける。創業者の1人であるクリス・ディクソン氏は、ニューヨークを拠点に早期段階のベンチャー企業を支援するエンゼル投資家としても活躍する。ネットのチカラが生み出す新興企業の現状と行方を聞いた。
――今なぜ、ニューヨークでIT(情報技術)起業が活発なのか。

商品推奨ソフト開発企業「ハンチ」の共同創業者、クリス・ディクソン氏。エンゼル投資家としても有名
「5年前に起きるべき現象が、今起きている。1990年代後半に『ウェブ1.0』が盛り上がった際、ニューヨークにはメディアや広告業界に強いベンチャー企業がたくさんあった。2000~01年のネットバブル崩壊で衰退したが、景気回復に呼応して05年ごろには起業ブームが再燃してもおかしくなかった」
「実際、シリコンバレーではその時期に、フェースブックやツイッターなど、質の良い新興企業が相次いで誕生している。ニューヨークの場合、その時期に金融業界が驚くほどの高額給料で若い才能を抱え込んでしまったため、ベンチャー業界は盛り上がれなかった。だが、金融バブルが崩壊したことで人材が流動化、ベンチャー業界にも活気が出てきた」
――前回の起業ブームと今回の第2世代では、何が違うのか。
「第2世代は、業種が多様化している。第1世代の場合、広告関係が圧倒的に強く、次にメディア関連という感じで、業種が限定的だった。今回は、ネット通販から交流サイト(SNS)まで様々な消費者向けサービスが誕生している一方、ハンチのような技術開発専業の企業もある」
ニューヨーク、シリコンバレー、フェースブック、ツイッター、ベンチャーキャピタル、フリッカー、アマゾン
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