日立製作所が今春、研究開発(R&D)体制を大幅に刷新する。国内再編と海外強化が柱で、改革は25年ぶりという。内外の多くの先進企業はすでに市場や顧客の変化にあわせてR&Dを見直し、時代にかなった新研究所建設も相次いでいる。巨艦・日立はここでも大きく出遅れた。

研究拠点再編について記者会見する日立製作所の高橋直也副社長(1月17日)
日本の大手企業の研究所は、1990年代から役割が大きく変化している。内外の最新情報をいち早く吸収するキャッチアップ型から、自ら最先端の成果を生み出すフロントランナー型になった。同時に、収益の向上や製品の競争力に結びつく投資効果が下がり、旧来の中央研究所あるいは総合研究所の崩壊につながった。それに代わるR&D体制は、大学の研究能力と異業種の開発力を組み合わせるオープン・イノベーション型へと移行している。
R&D改革にいち早く着手した企業の代表例は住友電気工業だろう。米スタンフォード大学で開発されたR&Dテーマを事前評価する「ニュースコア法」を97年から導入。企業戦略との整合性や実現の可能性、売上高への寄与などを数値で順位付けできるようにし、投資効率の向上を目指した。以来、評価手法を刷新しながら競争力の高い製品を生み出している。同社は2009年、交流スペースをふんだんに設けた新しい研究棟を大阪市に完成し、改革の継続に腐心している。
折しも最近、オープン・イノベーション型の研究所を新設する動きが相次いでいる。例えば旭化成は09年に100億円を投じ「新総合研究棟」(静岡県富士市)を建設。グループ企業の研究者を含めて電子や光、エネルギーなど次世代に成長を見込む新材料の開発体制を整えた。小型モーター最大手の日本電産は、約150億円を投じ中長期的なモーターの新技術を開発する研究拠点を川崎市に設ける。14年までに研究者数を現在の約10倍の300人に増やし、半数近くを外国人研究者にする方針だ。
戦略分野の重点研究も各社が表明済み。東レはこの1月、環境・エネルギー分野の総合技術開発拠点を瀬田工場(大津市)に新設し、太陽電池や燃料電池、リチウムイオン電池などの材料開発を加速する。製薬最大手、武田薬品工業は2月にも神奈川県藤沢市に新研究所が完成し、がんや中枢神経系の新薬開発を急ぐ。
日立製作所、研究開発、住友電気工業、旭化成、日本電産、東レ、武田薬品工業
「資源の無い日本はものづくりで生きていく」と国内で耳にタコができるほどよく聞く。技術を世界に売り込めなければ、存在感の薄い国になってしまう。ナノ…続き (2011/3/11)
筑波大学の山海嘉之教授の研究グループが身体機能の補助技術や脳とコンピューターをつなぐシステム、体の状態を見守る装置などの研究を進めている。…続き (2011/3/4)
日本生まれの「超高純度鉄」が世界の標準物質として活用される。開発者の安彦兼次・東北大学客員教授が日本とドイツの関連機関に登録を申請し、このほど認定を受けた。高温に強くさびないという優れた特性を持ちな…続き (2011/2/25)
次世代スマホ、処理量に応じ賢くCPU使い分け (5/25)
ホンダジェットを生み出す独創拠点「R&Dセンター」 (5/23)
福島で「消費者から信頼されるコメ」を (5/23)
NEC、バッテリー内蔵型のデスクトップ節電PCを発売 (5/24)
電力不足下の節電、調達技術の活用で企業を支援 (5/22)
気候変動への適応策、急務 農業・衛生など影響 (5/23)
2012年5月25日付 (5/24)
2国間の安全保障問題を乗り越える 中国華為が米で攻勢 (5/24)
海洋・地熱エネルギー、古くて新しい電源 (5/24)
ヒトゲノム1000ドル革命 解読1日で (5/23)
各種サービスの説明をご覧ください。
・名門ハザマ、10年目の白旗
・「すみだ産」世界に挑む、ものづくり現場発~東京・墨田を行く
・スマホ向け定額音楽配信、聞き放題で利用者拡大
・ヤマハ発が200万人試乗会、インドネシアで二輪販促策
・カジタク、家事代行、大阪・仙台でも…続き