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遅すぎた巨艦・日立のR&D刷新
科学技術部編集委員 永田好生

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2011/1/28 7:00
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 日立製作所が今春、研究開発(R&D)体制を大幅に刷新する。国内再編と海外強化が柱で、改革は25年ぶりという。内外の多くの先進企業はすでに市場や顧客の変化にあわせてR&Dを見直し、時代にかなった新研究所建設も相次いでいる。巨艦・日立はここでも大きく出遅れた。

研究拠点再編について記者会見する日立製作所の高橋直也副社長(1月17日)

研究拠点再編について記者会見する日立製作所の高橋直也副社長(1月17日)

 日本の大手企業の研究所は、1990年代から役割が大きく変化している。内外の最新情報をいち早く吸収するキャッチアップ型から、自ら最先端の成果を生み出すフロントランナー型になった。同時に、収益の向上や製品の競争力に結びつく投資効果が下がり、旧来の中央研究所あるいは総合研究所の崩壊につながった。それに代わるR&D体制は、大学の研究能力と異業種の開発力を組み合わせるオープン・イノベーション型へと移行している。

 R&D改革にいち早く着手した企業の代表例は住友電気工業だろう。米スタンフォード大学で開発されたR&Dテーマを事前評価する「ニュースコア法」を97年から導入。企業戦略との整合性や実現の可能性、売上高への寄与などを数値で順位付けできるようにし、投資効率の向上を目指した。以来、評価手法を刷新しながら競争力の高い製品を生み出している。同社は2009年、交流スペースをふんだんに設けた新しい研究棟を大阪市に完成し、改革の継続に腐心している。

 折しも最近、オープン・イノベーション型の研究所を新設する動きが相次いでいる。例えば旭化成は09年に100億円を投じ「新総合研究棟」(静岡県富士市)を建設。グループ企業の研究者を含めて電子や光、エネルギーなど次世代に成長を見込む新材料の開発体制を整えた。小型モーター最大手の日本電産は、約150億円を投じ中長期的なモーターの新技術を開発する研究拠点を川崎市に設ける。14年までに研究者数を現在の約10倍の300人に増やし、半数近くを外国人研究者にする方針だ。

 戦略分野の重点研究も各社が表明済み。東レはこの1月、環境・エネルギー分野の総合技術開発拠点を瀬田工場(大津市)に新設し、太陽電池や燃料電池リチウムイオン電池などの材料開発を加速する。製薬最大手、武田薬品工業は2月にも神奈川県藤沢市に新研究所が完成し、がんや中枢神経系の新薬開発を急ぐ。

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