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技術で創る未来(日経産業新聞連動)

耳・目・歯、さらば老化 細胞移植や半導体技術で再生  高齢化に克つ(2)
技術で創る未来

(2/2ページ)
2012/1/5 13:00
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 入れ歯などに頼っていた歯の治療も変貌しそうだ。「歯が抜けても平気な時代がやってくる」と話すのは東京理科大学の辻孝教授。大塚ホールディングスグループと組み、歯そのものの再生に取り組む。マウス段階だが、体内で歯を作り歯茎に移植して定着させた。

 この方法なら比較的短い時間でかむ力に耐える強い歯が再生できる。人に応用すれば、歯科医師らが推奨する「80歳で自分の歯を20本以上保つ」どころか、すべて自分の歯で硬いものも毎日食べられる生活が送れるかもしれない。

■読書できる視力の回復目指す

 一方、目の機能回復には日本が磨いてきた半導体技術が生かされている。奈良先端科学技術大学院大学の太田淳教授と大阪大学のチームは、半導体を組み込んだ小型チップの人工視覚装置を試作、ウサギなどに移植し効果を確認している。

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 この装置は数ミリメートル四方の曲がる基板上に0.5ミリメートル四方の電極を9個載せた構造。電極が光を受けると電気信号で網膜を刺激し、視覚を再現する。「読書ができるまでに視力を回復させたい」と話す太田教授は、広い視野実現につながる電極1000個の基板作製を次の目標に掲げている。

 エレクトロニクス企業も力を注ぐ。パナソニックは難聴者の聴覚特性に合わせ、補聴器の音量や周波数を調節できる技術を開発した。補聴器の音量を正確に調整するには、難聴者の許容できる音量の上限値を測定する必要がある。これは難聴者に不快な大きな音を出して測定していたため、ストレスが大きかった。

 新技術では、電車内の騒音程度の音量で測定可能だ。同社は臨床試験を重ね15年に音量自動調整システムとして実用化を目指す。

 11年度の介護サービスの利用者数は、在宅介護が1日当たり304万人、施設介護が同123万人。団塊の世代全員が75歳以上になる25年度にはともに約1.5倍に跳ね上がると国は予想している。再生医療技術で健康な体を保つことができれば、働く高齢者が増え、要介護者数や費用負担も減る。社会全体が活性化する期待も膨らむ。

(吉野真由美、松田省吾、根本舞、上月直之)

[日経産業新聞2012年1月5日付]

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山中伸弥、伊藤寿一、再生医療、iPS細胞、入れ歯、太田淳、パナソニック、大塚ホールディングス

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