パソコンにダウンロードして手軽に遊べる「カジュアルゲーム」というゲームのジャンルがある。日本ではあまり存在感がないが、交流機能を持つソーシャルゲームやスマートフォン向けのゲームアプリとともに、日本企業が進出を検討する価値は十分にある。
米シアトルで7月19日から3日間開催されたカジュアルゲームの商談会「Casual Game Connect」は、世界35カ国から632社、2000人が参加して活況を呈した。主催するCasual Games Associationが2007年にまとめたリポートによると、カジュアルゲームのユーザーは世界で2億人に達し、パソコンとマイクロソフトのオンライン販売サービス「Xbox Live Arcade」、携帯電話の合計で市場規模は22.5億ドルに上る。スマートフォンやソーシャルゲームの台頭で、現在はさらに拡大しているとみていいだろう。
有料でも売れるゲームとは
ゲームのネット流通市場をさかのぼると、2001年5月に米リアルネットワークス(シアトル)が「RealArcade」(現GameHouse)という名称で始めたパソコン向けのゲーム販売サービスにたどり着く。
それまでもトランプやパズルなどの簡単なゲームを動画技術の「Shockwave」などを使って提供するナローバンド向けのゲームサイトはあり、米国だけで数千万人のプレーヤーを抱えていた。ところが、これらのサービスはバナー広告を利用した広告型モデルで収益性が極めて低かった。
RealArcadeの先見性は、ブロードバンド回線の普及を見越して課金システムを組み合わせたゲームのネット流通の仕組みをいち早く提案したところにある。容量10メガバイト程度で一時間遊べるデモ版を無償でダウンロード提供し、気に入ったユーザーに約20ドルで販売する。クレジットカード決済によりユーザーのアカウントを管理し、さらに違法コピーを防ぐという最初のモデルだった。
当初は、無料で遊べる軽いゲームに慣れたユーザーがわざわざお金を払ってゲームを買うだろうかと懐疑的な見方が多かった。ちょうど家庭用ゲーム機「プレイステーション2」が大ヒットし始めた時期で、パッケージ販売の市場性に注目が集まっていたせいもあった。
ところが、予想を超えて大ヒットするゲームが登場した。それは、3Dを使ったシューティングゲームなどコアゲーマー向けのジャンルではない。ヒットしたのは、30代以上の女性層、主に主婦層を対象としたパズルゲームだった。
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