米アップルの開発者向けイベント「Worldwide Developers Conference(WWDC)2010」が6月8日(米国時間6月7日)、サンフランシスコで開幕した。基調講演ではスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)がスマートフォン「iPhone」の新機種「iPhone4」を発表した。日本でも6月24日に発売される。
WWDCはアップルが主催する開発者向けのイベント。今年は15万円程度するチケットが発売から8日で完売するという盛況ぶりで、57カ国から5200人が参加している。人気の理由はやはりiPhoneで、世界のソフトウエア開発者がiPhone向けアプリの最新情報を得ようとサンフランシスコに集結した。
基調講演ではまず、多機能携帯端末「iPad」の好調ぶりが披露された。米国で4月3日に発売されたのを皮切りに日本でも販売が始まっているが、すでに累計販売は200万台を超え、世界で3秒に1台のペースで売れているという。専用アプリも8500本に増え、ダウンロード数は3500万件を突破した。
だが、今回の基調講演の主役はやはりiPhoneだ。基調講演の大半の時間をiPhone4の紹介に割いたほどで、アップルとジョブズ氏の力の入れようが伝わってくる。4代目となるiPhone新機種は「iPhone 4G」や「iPhone HD」といった製品名も噂されていたが、シンプルな名称で落ち着いたようだ。
「見たことはあると思うが……」
ジョブズ氏はiPhone4を8つの切り口で紹介していった。
1つめが「デザイン」だ。iPhone4のデザインはすでに一部ニュースサイトが「バーに新しいiPhoneが落ちていた」と画像付きで掲載したり、ベトナムからの流出映像がネットで公開されたりして、事前に知れ渡っていた。発表されたiPhone4はまさにそのデザイン。ジョブズ氏も聴衆に「見たことはあると思うが……」とぼやいていた。
しかし、基調講演後に実際にiPhone4に触ってみると高級感があり、これが199ドルからで買えるものとは思えない質感に仕上がっている。今回の筐体(きょうたい)は前面だけでなく背面にもガラスを用い、側面のフレームにはステンレススチールを採用している。こうした素材の使い方が高級感につながっているようだ。ちなみに、側面のステンレススチールは、全地球測位システム(GPS)や無線LAN、第3世代(3G)携帯電話などのアンテナの機能も持たせているという。
本体サイズは厚さ9.3ミリで、前機種の「iPhone 3GS」から24%も薄くなった。これまでの丸みを帯びたデザインから角張った形状になったことで最初は違和感を覚えたが、それはすぐに払拭され「格好いい」と思えるようになった。
孫社長が絶賛したディスプレー
2つめは「ディスプレー」だ。iPhone4は「Retina(網膜)ディスプレー」と呼ぶ高精細な液晶を搭載する。画素の密度を示す値は326dpiで、ジョブズ氏によれば「人間が識別できる解像度を超えている」。実際、画面サイズは3.5インチでiPhone 3GSと変わらないが、画素数は4倍の960×640ドットに高まった。
このディスプレーにすっかりほれ込んだ様子なのが、ソフトバンクモバイルの孫正義社長だ。基調講演後にジョブズ氏から直接製品の説明を受けた際、孫社長がまずほめたのはこのディスプレーだった。
「画面がめちゃくちゃきれい。美しさがたまらない。毎日、iPhoneでTwitter(ツイッター)をやっているけど、最近急に老眼がひどくなって、大量のつぶやきを見るとフォントがギザギザしていて目が疲れてしまう。このiPhoneは文字がきれいで目を疲れさせない。メガネなしで読めてしまう」と大絶賛だ。
実際、この解像度と表現力は目を見張るものがある。最近は台湾HTCの「HTC Desire」など画面サイズや画質で優れるスマートフォンが増えているが、iPhone4はこれで他を大きく引き離したように感じる。
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2012年2月7日付 (2/6)
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