電子書籍端末「Reader(リーダー)」を日本で2010年12月に発売したソニー。かつて日本の電子書籍ビジネスから撤退した経験を持つが、米国で成功を収めて再び挑むことになった。日本ではアップルのタブレット端末「iPad」が口火を切るかたちで、出版社や印刷会社が続々と電子書籍事業に参入した。そのなかで、ソニーはどう攻めようとしているのか。米ソニーエレクトロニクスでシニアバイスプレジデントを務める野口不二夫氏に話を聞いた。
――昨年12月にようやく日本でもリーダーを発売した。出足はどうか。
非常に売れているという実感がある。一部の大手家電量販店では品切れも出て、ご迷惑をおかけした。(5インチ版と6インチ版があるが)予想以上に6インチ版が売れている。店頭では多くの人が触って試していて、興味を持ってもらえている。そういった意味で日本市場のポテンシャルを感じる。
一方、コンテンツについては、時間をかけて品ぞろえを増やしていきたい。ロングテールの作品が売れたり、一度に大量の書籍を「大人買い」するユーザーも出たりと、購入傾向が少しずつ見えてきている。このあたりを版元にフィードバックしていきたい。
■ユーザーの反応は?
――店頭を見ると、年齢が比較的高い層の関心が強いようだ。実際の購入者もそうなのか。
購入者の分析はまだだが、店頭では確かに年齢の高い人が触ったり、熱心に店員に質問したりする姿を見かける。こうしたデジタル機器ではなかなか見られない光景ではないか。米国、欧州でも同じ傾向はある。もちろん若いユーザーも多く、幅広い年齢層に受け入れられる商品になるのではないか。
――発売から日は浅いが、ユーザーから何か要望は出ているか。
やはりコンテンツの品ぞろえに対する問い合わせが多い。コールセンターには「あの作品はないのか」といった声がよく届く。パソコン用アプリケーション(の操作法)がわからないという質問は思ったほど多くない。コンテンツが見づらいという声に対しては、すぐに修正をかけた。
――日本で電子書籍ビジネスを展開するうえで、やりにくい点はあるか。
日本の(電子書籍への)期待値は高い。すでに携帯電話向けの電子書籍サービスが広まっており、携帯電話で普及しているコンテンツをそのまま持ってくるだけでは意味がない。その点では、何もないところからサービスを始めた海外のほうが、やりやすかったとは思う。
――日本での出版社側の反応はどうだったか。
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